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屋根裏を効果的に利用するにはどうすればいいか。

2019.05.23CATEGORY:

寝室にウォークインクロゼット、キッチンにパントリーなど、新築やリフォーム時にさまざまな収納スペースを確保する施主様が多く見られます。最近は屋根裏にもう一つの空間を設けるタイプも人気。そこで今回は、秘密基地のような屋根裏の収納空間についてご紹介します。

「グルニエ」とは?

みなさんは、「グルニエ」という言葉を聞いたことがありますか? これはフランス語で屋根裏部屋を意味し、もともとは穀物倉庫を指していたともいわれています。つまり、グルニエとは天井と屋根の間に作られた小部屋のこと。折りたたみ式や取り外し可能なハシゴや固定階段タイプのハシゴなどを設置するグルニエがあります。

グルニエは一般的に収納スペースとして利用されます。しかし、広さや高さ、また採光や通気性などを工夫することにより、さまざまな用途での活用も可能です。グルニエの利用目的をあらかじめ設計士などに伝えておくと、新築やリフォームがスムーズでしょう。

ちなみに似たような空間の「ロフト」は、部屋の一部を2層式にした上部スペースのこと。中2階のような場所です。はしごは固定式で、一定の基準を満たす必要があります。

グルニエのメリット&デメリット

では、グルニエのメリットを見てみましょう。独立したスペースになっているため、部屋の一部になるロフトよりも広さを確保できる場合もあり、さまざま物を収納できます。さらに、荷物などを人目に触れないよう隠しておけることもメリット。屋根裏のため特殊な形状を利用した空間で、通常の居室にはない雰囲気が魅力です。

では、デメリットはどうでしょうか? 屋根のすぐ下にあるため、日光が直射し夏場は高温になります。また、風通しが悪いと湿度がこもりがち。そのため、これらの条件を踏まえて収納するものを決める必要があります。さらに広さや高さにもよりますが、通常の居室に比べると掃除をしにくいことも。そして、はしご利用の場合は、重い物の出し入れは少々面倒かもしれません。

グルニエのさまざま利用方法

グルニエの利用方法は家庭によってさまざま。多くの場合は、収納スペースとして使う方が多いと思います。季節家電や衣類、普段使用しないクリスマスツリーなどの行事用品、コレクションや思い出の品々など家庭によって収納したいものは異なると思います。この空間があれば、リビングや寝室は一気に片付きますね。物を箱に入れてドンと置いておくのではなく、グルニエに収納ボックスなどを設置して、区分けしておくと使い勝手がさらにアップします。

最近では、3階に行く感覚で固定階段を設置し、趣味のスペースとして活用される方もいらっしゃいます。(固定階段式は間取り等に制限が生じる場合もあるので、その都度、設計士に相談して進めるのがよろしいかと思います。)うまく取り入れることができれば、本格的なシアタールームや、書斎やアトリエ、子どもたちの遊び場にしたりなど。採光や通気性の優れた工夫で、秘密基地のような隠れ家的空間の実現も可能です。新築やリフォーム時には、ぜひご自身のアイディアを伝えてください。

収納といった実用的なスペースから、趣味の場所といった遊びのスペースにもなる「グルニエ」。どんな活用術があるか家族みんなで検討すれば、きっと新しい家やリフォームされた美しい空間への夢が広がること間違いありません。